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それぞれの、目標があります。ひとりひとりの生徒たちによって、その目標は違います。
ある人にとって、とても簡単な目標が、違う人にはとても難しい、時間のかかるものかもしれません。
中学校の夏休みのワークの最大の問題点は何か?それは「あまりにも平均的すぎる」という点です。
成績が二極化しつつある学力のなか、平均的な問題は成績のいい子たちにはもの足らず、よくない子たちには難しすぎるというところでしょうか。
それを、すべてやっていないと評価が下がるというシステムなので、無理してやる。そしてちょっとわからないやつはすぐに答えを写す。
写すだけでやり直さない(そんな時間を作っていれば終わらない)
最も学力をつけないといけない層に学力をつける勉強をさせない。
残念ながらそんなシステムになってしまっている気がしてなりません。
これが、塾ならば、
「この問題集の〇番と〇番の問題が宿題。」
「君はもう少し難度を上げて△番と△番を追加。」「
君は、この基本プリントを宿題にするから自力で解いてみて。」
と個々の能力に合わせてバリエーションを組めます。
つまり、種類や量は違うけれど、その子の120%の力で頑張れば、全部解ける。
といった宿題の出し方が可能になるんですね。
だから、伸ばしやすい。
そんな中、夏休み直前に入塾したA君ですが、
今日の授業で2時間かけてようやく自力で何とか終了させた問題群がありました。
それと同様の問題が載っている単元のワークを塾内ですすめました。
かなり時間がかかったので、正直、途中で音を上げると思いました。
粘りに粘って見開き2Pの問題を自力で解きました。
早い子なら20分程度でやってしまう問題です。90分くらいかかりました。
でも自分でやり切りました。飛ばしたり、答えを見たりせずにです。
最後に少し話をしましたが、
「もっと、計算力をつけないとあかん。」
「そのためには少し戻って小学校の計算ももっとしないとあかん。」
と自覚していました。
頑張れるかどうか質問すると、小さくうなづいていました。
家にいたら、楽な方へ転がっていたかもしれません。
塾という環境の中、半ばいやいやいたかもしれません。
でも、ここって決めた分を最後までやり切った経験がそんなにないんだと思います。
しんどい顔でなく、「えっ、ほんまにやったわ。」という不思議な顔をしていました。
ここから、どんどん変化してくれるか楽しみですね。